愛され猫姫様
□猫は寝るだけ
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幸村の怒りの咆哮が城中に響き渡っている中儂は政坊の部屋に来た。
『政坊!起きておるか?』
返答を待たずに政宗の部屋の襖をスパンと開ける。
「だから入っていいとは言ってなっ!‥hah、こりゃ驚いた夢じゃねぇのかよ‥」
『ど阿呆め、お主が原因だと言うのはわかっておろうな?はよ、元に戻りたいわ』
政宗は胡座をかいて部屋のど真ん中に座っていた。
儂の姿を見るなり額に手を当て頭を抱える。
人の姿も悪くはないが違和感しかない為不機嫌そうに一発鉄拳を喰らわせてやるため政宗の近くに寄る。
「あー、いいじゃねぇか別に、cuteだぜ?惚れちまいそうだ」
『寝言は寝ていえ、儂は坊には興味はないわ』
「いって!?坊って言うなっ!」
『ちょっ!?』
開き直ってニヤニヤと儂の身体を舐める様に見ている政宗の頭に鉄拳を喰らわせる。
痛そうに怯んでいたが突然、腕を引き横抱きの形で膝の上に座らされた。
「いい加減その政坊ってのやめろ、政宗って呼べ」
『坊はいつになっても坊じゃ、それに儂は昔からそう呼んでおった、今更呼び名を変えるのは嫌じゃ』
「昔って猫の時からか?そりゃわかんねぇよ」
政宗の膝の上にいるのは嫌ではないが片手で脚を撫でたりとイヤらしく撫でまわしている手を叩く。
『ど阿呆がその撫で方をやめんか』
「あん?いいじゃねぇか昨日は結局お前に触れてねぇんだからさ」
『じゃったら頭を撫でるなどすればいいだろう、大人しくしとれば脚なんぞ触りよって儂は朝餉に行くからな』
政宗の胸を手で押し退け膝から降りる、立ち上がったところで足払いをされたのかうつ伏せに畳みに倒れ込む。
政宗が逃すものかと後ろから覆い被さり脚の間の着物を片脚で踏みつけ両手を片手で抑え込む。
『な、何をする!退かぬか!』
「hah、もう少し触らせろよ‥脚以外を触るからよ」
ジタバタと暴れても無意味で睨むにしての首が回らない。
政宗が低く耳元で囁き、反論をする間も無く濡れた声を出してしまう。
表情は読みとれないが政宗の声は機嫌が良さそうでククッと笑い、耳裏に舌を這わせわざと水音を立てたり軽く吸い付いてくる。
『ひゃぅっ‥!?‥は、離せぇ‥っ‥!』
「やなこった、そんな声出されたらやめるもんもやめれねぇよ」