dearest…。

□第四章
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「うわ…見慣れねぇ髪だな」

『あら、あんたどうしたの?髪なんか黒く染めて。三年になって受験の時に黒くするって言ってたのに』

「気が変わったんだよ、早め早めが大事だろ」


休日、桃との約束前に自分で買った黒染めで髪を染めた


『てかあんた時間大丈夫なの?桃ちゃん迎えに行くんでしょ?』

「あ、やべ。行ってくるわ」

『行ってらっしゃい。今度桃ちゃん家にご飯でも連れてきなさいよ。いつもあんたの部屋で独占してないで。』

「はいはい」


桃を迎えに家に行く

自転車で桃の家に向かうと家の前に桃が立っていた


「みや遅いよー!……え!?」

「わりぃわりぃ。なんだよ?」

「髪!どうしたの!?なにかしたの!?」

「どうよ?似合うだろ?」

「う、うん…。茶髪も似合ってたけど…」

「受験の時は染めなきゃいけねぇからな、早めにやっといたんだよ」


ほんとに俺はどうしちゃったのかな。

早めに染めた理由は1番に桃に見てほしかっただけだ。

…1番は母親だったけど。

こんなこと今までなかったのにな。

初恋の気分だ。とゆーか初恋なのか?

幼稚園の先生じゃなかったのか、俺は。


「…なんだよ、じろじろ見て」

「いや、うん…。かっこいいなぁって…」


やめろよ、その顔真っ赤にすんの。

デートコース変えんぞ。俺の部屋連れてくぞ?

とりあえず頭を少し乱暴に撫でる


「ちょっと!前髪ぐしゃぐしゃになる!せっかく整えたのに!!」

「うるせー、行くぞ!早く後ろ乗れ」


桃を後ろに乗せて自転車を駅まで走らせる


きっと今の俺は耳が赤くなってることだろう。











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