夢を語って、青に堕ちる

□第1章
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男子は奥からイツキ、トウヤ、ショウマ。女子は奥から私、アオイ、サキの順番だった。

それぞれネームプレートを確認してから、各々の部屋を確認する。因みに、Mr.ダンブルドアは一番奥の部屋が和風の大部屋だそうなので、そこでジャパニーズカルチャーを体感しているそう。
あれ、日本文化を体感?感じる?体験?うーん、まあ、外国からしたら、そんな風になるよね。異文化だし。うん。

扉を開ければ、前世でただの寝室兼荷物置き場となっていた部屋がそのまま現れる。
少ない違いとしては、窓と監視カメラがないことぐらい。
あ、服がボーイズファッションみたいになってる。かっこいいの大好き人間としては笑いが止まらないレベル。アヒャヒャヒャヒャ。これでまともに女子のファッションできるわけがねぇ。

「ねえねえ、一旦着替えなーい?夏に冬服は暑すぎるから。」

廊下に顔を出して皆んなに声をかける。さんせぇーと気の抜けた声が聞こえたので、じゃあ着替えたら大部屋で、と応える。

ジーンズに、半袖のモノクロTシャツ。肌はあんまり見せたくないので、薄い生地の赤色ジャンパーを羽織る。ロック調のキャップをかぶれば完成!

使った事のない全身鏡で姿をチェック。よし、いける。
室内で帽子っていうのは気にしない方針で。

大部屋にはもう皆んな揃っていた。
畳が敷かれた部屋は、学校の教室のように広い。真ん中には木の和風テーブルが置かれ、奥と手前、左右それぞれ五つずつ緑の座布団。正方形みたい。
奥の真ん中にMr.ダンブルドア、左奥からアオイとサキ、右奥からはイツキ、トウヤ、ショウマだ。イツキの前、アオイの隣に人はいないので、私が座る場所だろう。
「カノンが、オシャレに、かっこよく、なってる、ですって?!」
「僕、一瞬男子に見えた。」
「髪が長いから、やっと女子ってわかるな。」
「トウヤそれな。なんか、無理矢理着せられましたー、って感が一切ない。今までのことが全部夢のようだ。」
「カノンちゃん、かっこいいわ!」

褒められているので鼻が高く伸びていく。
なっはっはっはっ、もっとほめてもいいのだよ?!

『中性的なマグルの服装じゃの。』

Mr.ダンブルドアも感嘆してる。
いや、違う世界の服にか。

『さて、彼らにもう一度説明をいろいろとしてもらおうかの。』
『わかりました。』

さぁ、お前ら。
耳の穴かっぽじってよぉく聞け!
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