夢を語って、青に堕ちる
□第1章
3ページ/3ページ
ショウマ!君に決めたああ
右からの凶悪な空気をスルーして、ほかの五人に自己紹介を任せる。大丈夫、私はする必要がないほど知られてるから。
『ショウマ・キノシタです。よろしくお願いします。』
日本人らしく礼儀正しく挨拶をし、礼もつけて着席した。さっきの、先生たちの時より拍手は大きい。まあ、先生たちはお互いを知ってますから、拍手も何もないっすよね。
イツキとトウヤがアイコンタクトをしあっている。あ、次はトウヤに決まったらしい。
『トウヤ・タナベです。これからお世話になります。』
拍手がまた巻き起こる。え、スネイプが、手を叩いてる?!拍手してる?!アズカバンの囚人で、ルーピンの紹介の時、まともに拍手してなかったのに。相手が違うから?え、みんなを捕らえたのあなたでしたよね?わ、わからん。何でだろう。
『イツキ・ナカガワです。っ、よろしくお願いします。』
噛んだ、と座ってから意気消沈しているイツキ。大丈夫、自己紹介あるあるだよ。多分どこの国でもある。はず。
先生方の目もちょっと柔らかくなった。そうでしょう、イツキはちょっと守ってあげなきゃ感というか、ほわほわ感があるでしょう?!
『サキ・ムラシゲです。よろしくお願いいたします。』
お嬢様モードのサキはもう、なんというか、キリっと感がすごい。なんか、こう、そう、あれだから!今ちょっと語彙力が出張中だけど、うん、あれなんだわ。そう、キリっと、カチッと的な。
『アオイ・ヤイザキです。これからしばらくお世話になります。』
うーんさすが、アオイ。私と正反対でいつも通り真面目だね。まあ、君からの愛情表現はだいぶ痛いけども。え、関西風の突っ込みなんじゃないかって?私はツンデレならぬバンデレだと言ってるのだけどね。
『私もしておきますか?Mr.ダンブルドア。』
『そうじゃの、全員したほうがいいかの。』
そう言うのなら、仕方ない、しよう。前の五人からも少々、いや、だいぶ目線が痛いことだし。
『皆さんご存知だと思いますが、カノン・アカシドです。六人の中で一番英語ができます。しばらくの間、どうぞよろしくお願いいたします。』
きっちり礼もする。そこは、まあ、日本人としてはね。やんなくっちゃね。
おおう、右側のターバン巻いてる人からの視線が、突き刺さる、だいぶ。
ニッコリと笑ったMr.ダンブルドアは言う。
『さあ、夕食にしよう。』
パン、と手を叩けば、豪華な食事が現れる。
こ、これが、魔法クオリティ!!!