夢を語って、青に堕ちる

□第1章
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口の中は鉄の味、何か頭ん中がポワポワしてる。

手足も言う事を聞かない。
何も聞こえないのは、耳がおかしいのか、ただ静かなだけなのか。

でも、手は温かい人の手で包まれてる。同年代の人の手だよね、大きさ的に。

皆んな、いるかな?

目を開ける

ああ、ドライアイに照明の光がすごくしみるね。イターイ。

病院でも、保健室でもない景色。和風の低いものじゃなく、洋風の高ーい天井が広がっている。世界遺産はこんな感じなんだろうな。きっと。

「あ、カノンちゃん!起きた?い、痛いところは?!」
「身体中傷だらけってどういうことよ、カノン。流石に怒るわよ。」
「なあなあ、トウヤ、やっぱ俺たちいるところ、日本じゃねぇよな。」
「おい、部長、落ち着け。まず今は、我らの裏ボスが起きたことに気付け。そして、心配してるような声して興奮すんなアホ。顔に出てる。」
「や、やっぱり巷で噂のトリップかなこれ?!ほ、本当にそうなら、僕たちすごいことに巻き込まれるんじゃない?!」

ああ、皆んないるけどいつも通りすぎて何も言えない。
いや、それ以上に内容の後半部分がだいぶ突っ込みどころありすぎて。

「みず、な゛い?」

声がやばい。喉に血がへばりついて気持ち悪。グウェ

「わかったわ、カノン、水が欲しいのね。あ、喉が大変そうね。………英語で水が欲しいは何でしょうはい、イツキ!」
「アイ ウォント ア カップ オブ
ウォーター!」
「多分それ!さあ、行くわよ!」

ドタドタドタバタ

大丈夫かな、あの五人。
英語圏の人に、あれは通じるのか?
いやまて、英語圏の人はなぜここにいるんだ?

日本じゃないってそういうこと?ってか、誰かと会ったのね。
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