ポケモン(長編)キバナ

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ローズ委員長にキバナさんが連れてかれてダンデさんと2人きりになる

…キバナさんのライバルだし、ゲーム中のダンデさんは素敵な優しい男性って知ってるから安心してしまう…

キバナさんが推薦状を初めて書いたことにダンデさんは驚いているようで、私とキバナさんの関係を聞いてきた

…一瞬、信じてくれないかもしれないし、変な奴って思われるかも…
って不安になったけどきっとダンデさんなら大丈夫だよね!
キバナさん以外にも事情を知ってもらったほうが絶対いいし!

一通り話をすれば驚いた表情をしているダンデさん

ですよねー
うーん困ったなぁ…なんて思っていたら私のお腹が鳴った…!

な…なんていうタイミングで鳴るのよー!?

確かに、ジムでトレーニングをした後、準備に時間を掛け過ぎちゃったせいでお昼、食べてなかったけども!
…今、鳴らなくてもいーじゃないのさ…
恥ずかしくて顔から火が出そう…

ダンデさんをチラッと見ると少年のような笑顔を向けて夕食に誘ってくれた

嬉しいけど…私、すんごーく恥ずかしいです…

キバナさんの話も長引きそうだったからそのままダンデさんの好意に甘えてレストランに連れてきてもらう

…顔パスで個室に通されるなんてさすがチャンピオン

あ、キバナさんにレストランにいるって一応連絡しとこっと
話が終わってエントランスに居なかったらきっと心配かけちゃうかもしれないし…

最近、キバナさんに教わったとおりにスマホロトムを操作してメッセージを送る


「スマホロトムを持ってるんだな…
…俺の連絡先を入れておいていいか?
何か困ったことがあればいつでも力になるぞ」


ニカっと笑顔のダンデさん
チャンピオンの連絡先教えてくれるの?!
もちろん是非是非!チャンピオンの連絡先知れるなんてラッキ〜

椅子に座ってメニューを見てみたけどここのお店のメニューの名前、アレンジされ過ぎてて見てもどんな料理か分からないんですけど…

困った顔をしてメニューと睨めっこしてたらダンデさんのおすすめがあるらしく、勧めてくれたので同じものを頼むことにした

しばらく他愛のない会話をしていたら料理が運ばれてくる

綺麗に並べられたお洒落なガラル地方の料理にテンションが上がった


「あの、写真撮ってもいいですか?」


「あぁもちろん
キバナみたいにSNSに投稿するのか?」


「SNSは使い方がまだ分からないんですよ〜
投稿してみたいんですけどね」


快く写真をOKしてくれるダンデさん
遠慮なくロトムに頼んで写真を数枚撮る

私が写真を撮りたがったからダンデさんはSNSに投稿したいんだと思ったみたい
使い方が分からないと言ったらアカウントの作り方を教えてくれたので早速ガラル地方料理の写真をあげた

人気アカウントが何件かオススメで表示されている
キバナさんがダントツ1位…流石すぎる
あ、ダンデさんもいる!

せっかくなので2人ともフォローした


「さ、遠慮しないでたくさん食べてくれ」


「わーい、いただきまーす!」


わぁ…ダンデさんお勧めの料理すっごく美味しい…!
舌触りが滑らかでふわっとした食感に思わず頬を押さえる


「ははっ、そんなに美味そうに食べてくれると俺が嬉しくなるな」


私が料理を頬張る姿を爽やかな笑顔で見ているダンデさん
…なんだかお兄ちゃんが出来たみたいで嬉しくなった


「ダンデさんはお兄ちゃんみたいですねー!」


「実際、兄ちゃんなんだ
ホップっていう歳の離れた弟がいて今年からジムチャレンジを受けるから会うことがあったら宜しく頼む」


「ホップくん!(もちろん知ってるけど)
そしたら私とライバルですね、会えるのを楽しみにしてます」


ニコッと笑顔を向けて答える

ホップくんか〜…あの元気で可愛い少年に会えるなんて楽しみ!ポケモンバトルも出来たらいいなぁ!

なんて思いながら楽しみが増えた
料理も美味しいし、気分は最高!

料理と一緒に運ばれてきた葡萄色のドリンクを手に取り口を付けた
…不思議な味がしたけど濃厚な味に酸味が加わってて美味しい!


「これ、飲みやすくて美味しいですね!料理にも合ってるし、結構好きかも!」


新しい味に感動してゴクゴクと飲んでいく
喉が渇いてたので全部飲み終えたら、空になったグラスを見て店員さんが新しいのを持ってくる

食事中にダンデさんのスマホロトムが鳴り出してすまないと一言いって電話に出る為に個室を出て行ってしまった

ダンデさんを待ちながらお腹がぺこぺこだったので1人で料理を食べる
ドリンクも空になる度に店員さんが持ってきてくれるので結構飲んでいた

う…飲み過ぎたかも…
…ちょっとお手洗い行きたい…

席を立って個室を出ようとしたらふらっと足取りがおぼつかない…

床にぺたんと座り込んでしまう
なんか…意識も朦朧としてきたような…気がす…る…


「っ…!?サクラ…!?大丈夫か?!


電話を終えて戻ってきたダンデさんが床に座り込んでいる私を見て駆け寄ってきた
目線を合わせるように座り込み、私の顔を覗き込む

とろんとした目でダンデさんの顔を見ればちょっと顔が赤いみたい…

手を伸ばしてダンデさんの赤い頬に触れようとしたけどそのまま態勢を崩してダンデさんの上に倒れ込んでしまった…
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