ポケモン(長編)ダンデ

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うーん…先に事情をちゃんと説明しなかったのは不味かったわね…汗

…ダンデくん、美味しそうに私の料理を食べてくれてたけど…
…どこか表情が暗かったというか…

案の定、私がガラルに着いてからダンデくんを避けてたのを気にしてたみたい…汗


「ダンデくん、お待たせ」


部屋に置いてあるソファに座って待っていたダンデくんの隣に座れば、私は少しだけ体を彼にくっ付けた

…温かい…ダンデくんって体温が高いのよね…
なんだか触れていると安心する…


「…ハナ…
何か嫌な事があったら教えてくれないか…?
…俺には察するのが難しいんだ…」


心配と不安が入り混じった切ない表情を浮かべるダンデくんは、そう言って私を見つめる


「嫌な事なんてないけど…
避けてた理由は…ほら、ダンデくんってガラルではスーパースターじゃない?」


「…確かに俺は有名人だが…」


…え!?
ダンデくん、キョトンとしてるんだけど?!汗
…本当に意味が分かってないの!?


「…交際してる…なんてバレたらダンデくん、仕事とか大変にならない?
ホウエン地方だと私の方が有名人だから、ファンに囲まれないようにワザとくっ付いてたんだけど…」


「…マスコミを気にしてたのか?
…キバナは何度、炎上しても気にしないのに双子の妹である君が気にするのは意外だな…」


「いや、私も基本的に気にしないわよ?
ただ今回は…ダンデくんの負担になりたくないだけよ…」


そこまで言うとダンデくんは、顎に手を当てて考え込み始める…


「…2人きりの時なら…
その…君に触れてもいいのか?」


スッ…と動いたダンデくんの片手が私の頬に優しく触れた
…そして顔の距離が近くなって少し紅く染まったダンデくんの頬が目の前に見える…

…返事を返す代わりに私はそっと目を閉じた…


………ん?いつまで待たせる気よ?

いくら待ってもキスをしてこないダンデくんに疑問を抱いてチラッと目を開けると…

…目の前で和やかな顔を浮かべたダンデくんが微笑みを向けていた


「…すまない…
…君がとても綺麗で…見惚れていた」


「っ…もう!すぐそー言って…!」


不意打ちを喰らったような気分になる…
もちろん、ダンデくんに綺麗って言ってもらえて嬉しいけど…

…心臓に悪いのよ…
その声も私を見つめる表情も…

…こっちが恥ずかしくなるじゃない…


「ハナ…」


自分の顔に熱が集まる感覚がして、恥ずかしくなってプイッと顔を逸らしたけど…
…熱い吐息のような声で名前を呼ばれて目線を向けた途端に唇が重なった


「ん…」


触れてるだけ…
唇が触れ合ってるだけだというのに身体がジワジワと熱くなってくる…

ダンデくんの体温が高いせいもあるけど、自分の好きな人とこーしてキスしていると心臓がドクンドクンとうるさくなった…

私…完全にダンデくんに惚れちゃってる…
…もっと…キスしたい…

私の思いとは裏腹にダンデくんは、ゆっくりと離れて行っては顔を紅くしていた


「……えっ?!
ま、待ってくれ!!」


そんな彼に勢い良く飛びつけば、突然のことに体勢を崩すダンデくん
…ただでさえ紅かった頬の熱が彼の耳の方まで広がっている…

だって今、私がソファにダンデくんを押し倒してるような体勢だもの…
…慌ててるダンデくんもかわいい…


「待たないわよ…」


クスッと微笑んでそのまま、彼に体重を預けた
…私からのキスを拒む事なくダンデくんは受け入れてくれる…

そのままペロッと彼の唇を小さく舐めるとダンデくんはビクッと体を震わせた

ダンデくんの反応が初々しくってもっと見たくなった私は彼の口内へと舌をくちゅっと侵入させて絡ませる…

…熱いっ…頭がクラクラしてきそう…!

私がダンデくんに夢中になって深いキスをしている時だった


「っ…!!」


体勢が一気にひっくり返った

…今、私は両手首をダンデくんに押さえられてソファに押し倒されていて…
ダンデくんは私を見下ろしながら、フゥフゥと熱い吐息を繰り返している…

あ…食べられる…

瞬時に私はそう理解した
…そう思ったんだけど…


「っ…!」


…ダンデくんは私の額に軽く唇を押し付け、軽々と私を抱き上げれば自分の膝の上に座らせた

そして…私の肩に顔を埋めながら腰に手を回してキュッと抱き付いてくる…


「…あまり煽らないでくれ…俺も男なんだ…
…我慢が出来なくなってしまう…」


弱々しい声で呟くように言うダンデくんに私はきゅーんと、ときめいた

……ときめいたんだけど…
あれ…待って…?…ナニコレ?

…さっきから私のお尻辺りに当たっている硬いダンデくんの息子に私はある違和感しか感じていない…

そりゃ私からキスしたし、あんだけ密着してたら反応するって分かってたわよ?
…分かっててやったけども…!


「…ごめん、ダンデくん
…先に謝っとくわ…」


「どうしたん…だっ!!?」


…私は了承も得ずに恐る恐るダンデくんのソレに触れた…
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