第2巻

□Act.7.5 誓約の儀式
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ハプニングがあったものの、朧車タクシーに乗り、無事に『極楽満月』へと着いた鬼灯たち。
朧車にお代を払ってお礼を言ったあと、極楽満月の扉を開けた瞬間……


「待ってたよーー♪」


アイリアが、ピョンと跳び跳ねて嬉しさを体全体で表現していた。


「アイリアさん、お待たせしました…♪」


そんな嬉しそうなアイリアを見て、鬼灯の後ろからひょこりと顔を出したティールはほわほわと微笑みながらペコリとお辞儀をしている。


「ふふ、アイリアちゃん本当に楽しみにしていたもんね、今日のこの日を」

「はいっ♪」


白澤に言われ、アイリアは本当に嬉しそうに返事をしていたが。


「いや、でもビックリしましたよ。一昨日にアイリアさんからメールが来たときは」


鬼灯はそう言いながら、極楽満月の扉を閉める。
実は、今日『今からする事』は一昨日にアイリアからのメールで急遽言われた事だったのだ。


「んと…でも、召喚術に興味を持って貰えるのは、その、凄く嬉しいし、召喚師仲間が増えるって思うと、私自身も…嬉しい、です♪」


だから、アイリアさんからメール貰ったときは本当に嬉しかったんです♪とティールは、ほわほわと嬉しそうに微笑んでいた。


そう、今日鬼灯たちが此処を訪れたのは『薬の依頼』でも『受け取り』でもなく、『アイリアが召喚術を習いたいと言っている』からなのだ。


アイリアによると、

『前々からティールちゃんが亡者の捕獲に召喚獣を喚んで助けて貰っているのを見て、自分も使ってみたい。でも、なかなか言い出せなくて一昨日に思いきってメールしてみた』

とのことで。


「ねぇねぇ、まずはどうするの?」


早速やりたいのか、ティールに興奮を抑えられないまま聞いているが


「あ、…えと、やるには…まだ…」

「えぇっ!?」


私じゃできないの?と泣きそうになってしまうアイリアに「そうじゃないんです」とティールは彼女に詳しい説明をする事に。


「んと…まず、召喚には4つの属性があるんです。まずはその4つから1つを見極めないといけないんです」

「4つ?から1つを見極める??」


って…どういうことッスか?と、桃太郎が薬草を磨り潰しながら首をかしげている。




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