MGS小説
□act.7 「裸の仲間」
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スネーク「…デイビッド・オウだと?」
エヴァ「そう、愛国者の創始者<ゼロ>の本名。
偶然なのか必然なのかあなたの本名と同じ名前よ。」
スネーク「…あの男も死んだはずだ。そいつも誰かの思いに残っているというのか?」
するとエヴァは少し考えてから言った。
エヴァ「…これは仮説だけどゼロががいるって教えてくれたのはオセロットよね?
オセロットはゼロを探すと言った。ということはオセロットはゼロがこの島にいることを最初から知っていた。
もしオセロットがこの島が<人の想いが募る島>だと知っていたとしたら…。」
スネーク「…ゼロを呼んだのはオセロットか。
だがオセロットがどこかでゼロを見かけただけかもしれないぞ?」
エヴァはスネークの目の前に来て言った。
エヴァ「恐らくそれは無いわ。
オセロットの言ったことが本当ならば、彼は港に気がついたらいて、そこで釣りをしていた。
そしてスネーク、あなたに出会ったのよ。
全てはオセロットの言葉の真偽次第なのだけれど。」
エヴァはスネークに背を向けてトラックの方へ歩きながら言った。
エヴァ「今はこれ以上考えても仕方ないわ。
トラックへ戻りましょう。」
トラック
スネーク「…大佐、料理は任せろとか言ってなかったか?」
キャンベル「ああ!どうだ?美味そうだろう?」
スネーク達がトラックへ戻り、キャンベルの所へ行くと、見事な<漢の料理>が出来上がっていた。
スネーク「焼いただけでは料理と言わないんじゃないか?」
キャンベル「馬鹿にするな。これでも凄い人から教えてもらった調理法なんだぞ?」
スネークはだから焼くだけなら調理法と言わないだろうと考えながら誰に?と聞いた。
キャンベル「ビックボスだ。」
スネーク「……………。」
オタコン「まあ良いじゃないか?
ノーマッドでスネークと二人でインスタント食品ばっか食べてた時と比べると手料理なだけ良いよ。」
スネーク「何を言ってるんだ?三人だっただろ?
俺とオタコンと………
誰だった?」
するとオタコンは不思議そうな顔をしながら大丈夫かい?と言った。
スネーク「いや、確かに誰かいたはずだ。
料理を作ってくれている誰かが。
…そうだ、あまり料理は上手くなかった。
いつも潰れたり焦げてる目玉焼きを…。」
ドクンッ
スネーク「!?」
ドサッ
オタコン「スネーク!」
キャンベル「どうした!?」
オタコン「発作だ!若返ったから起きないと思っていたのに!」
エヴァ「スネーク、しっかりして!」
エヴァは倒れて苦しむスネークを必死に抑えている。
スネーク「ぐっ、がはっ……うっ!」
エヴァ「スネーク?スネーク!スネーク!!」
スネーク「……ここは?」
スネークが気が付くと川に半身浸かりながら立っていた。
???「また会ったな。」
スネーク「誰だ!」
スネークは素早く銃を構えようとしたが銃が無いことに気付いた。
???「お前には一度助けられている。礼を言う。」
スネーク「…悪いが覚えがない。お前は誰だ?」
ソロー「俺の名前はザ・ソロー。BB部隊の一人が持っていた人形に閉じ込められていたのをお前に助けられた。」
スネーク「なるほど。ソロー人形の事か。」
スネークは警戒しながらここはどこだ?と聞いた。
ソロー「ここはどこでもない。
だが誰でも一度は必ずここに来る。
お前の父親もここへ来たことがある。
だがお前はまだ来てはいけない。」
スネーク「父親だと!?
どういうこ…と…。」
スネークが自分の意識が遠のいているのに気付いた時にはもう体が川に沈んでいた。
ソロー「……息子を頼む。」
スネーク「!!」
ガバッ
ゴツンッ
キャンベル「ぐわっ!」
バタッ
スネークがいきなり体を起こしたので、看病していたキャンベルと頭をぶつけた。
スネーク「…ここは?」
キャンベル「トラックの中だよ。」
イテテと頭をさすりながらキャンベルが答えた。
スネーク「…どれくらい眠ってた?」
キャンベル「そうだな、お前が倒れたのが昼過ぎだから20時間くらいか。」
スネークが外を見ると朝になっていた。
スネーク「看病してくれたのか、すまない。」
キャンベル「礼ならそっちに言ってくれ。
夜中ずっと看病してたんだからな。
俺は今見に来ただけだ。」
スネークがキャンベルの指した方を見るとエヴァが寝ていた。
エヴァ「……ん。」
キャンベル「お、丁度よく目覚めたみたいだな。俺は退散するか。」
キャンベルはトラックから出て行った。
スネーク「エヴァ」
エヴァ「…スネーク、目が覚めたのね、良かった。」
スネーク「心配かけてすまなかった。
夜中看病してくれたんだな。
ありがとう。」
エヴァ「お礼ならキャンベルにも言って。
彼も一緒に看病してたんだから。」
スネークはそれを聞いてキャンベルが出て行った方を見た。