MGS小説

□act.8 「GENE」
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キャンベル「さて、これからどうする。」

スネーク「仲間が増えたんだ。出来ることの幅も広がっただろう。
ジョナサンには何をしてもらおうか。」

スネークが考えているとジョナサンが口を開いた。

ジョナサン「それなんだが、諜報員として各場所を調べるのはどうだろうか?」

スネーク「諜報員?」

キャンベル「なるほど。
40年前と同じというわけか。」

スネーク「40年前というのは例のサンヒエロニモ半島の事か。」

ジョナサン「そうだ。あの時の経験が生かせると思う。」

キャンベル「よし、それで行こう。
…だがどこを調べてもらう?」

スネークは少し考えてから言った。

スネーク「港で少し気になる物があった。それを調べてもらおう。
…だが場所がわからないだろうから今回だけは俺も一緒に行く。」

ジョナサン「ありがとう、スネーク。」

それを聞いたキャンベルは頷いてから言った。

キャンベル「行く所は決まった。さあ乗れ、お客さん達。」





移動中





エヴァ「あなたがジョナサンね。」

ジョナサン「俺の事を知っているのか?」

エヴァはそれに微笑みで答えた。

エヴァ「ビックボスから聞いていてね。
…彼はいつも言ってたわ。
「あの時あいつを救えなかったのが心残りだ。」ってね。」

ジョナサン「そうか、ビックボスが。
…彼はこの島に来ているのか?」

エヴァは首を振りつつこう答えた。

エヴァ「わからないわ。
いるかもしれないし、いないかもしれない。
…ただ、もしいるなら彼はたとえ一人でも状況を考えて行動していると思うの。
もしかしたら私たちに気が付いているけど、今は理由があって会わないだけかもしれないし。」

エヴァがそう言い終わると運転席のキャンベルから着いたぞと言われた。











スネーク「こちらスネーク。港に到着した。
これより調査を開始する。」

オタコン<わかった。気をつけて。

スネークはああ、と言って無線を切った。

スネーク「よし、行くぞ、ジョナサン。」

ジョナサンは頷いて答えた。





倉庫





ジョナサン「これは…?」

ジョナサンが見ているのは前回スネークが来たときにもあった溝であった。

スネーク「この溝が気になっていた。これに関係する資料がないか手分けして調査しよう。」

ジョナサンは了解と言って倉庫の奥へ入っていった。

スネークも身近にある扉へ入った。

スネーク「ここは…制御室か。」

スネークが入ったのは、倉庫のシャッターなどを開閉する制御室だった。
スネークは早速何か資料がないか探したが、特に何も見つからなかった。

スネーク「何もないか、…ん?」

スネークから死角になっていた所にあった機器から紙が出ていた。

スネーク「これは…シャッターの開閉履歴か?
…最近誰かがシャッターを操作したようだな。」

スネークが考えていると足音が近付いてきた。

スネーク「…誰だ。」

スネークが音の方へ銃を向けると、ジョナサンが紙を持って入ってきた。

ジョナサン「スネーク、ここにいたのか。
ちょっとこれを見てくれ。」

ジョナサンは制御室の真ん中にあった机に紙を広げた。

スネーク「…設計図か?」

ジョナサン「ああ、どうやら「シャゴホッド」という核搭載戦車らしい。」

スネーク「核搭載戦車?
メタルギアと同じというわけか。」

スネークがそういうとジョナサンが驚いて言った。

ジョナサン「スネーク、メタルギアを知っているのか?」

スネーク「知っているも何も、メタルギアなら嫌というほど見てきたからな。」

ジョナサンは更に驚いた。

ジョナサン「メタルギアがそんなにあるのか?
…すごいな、俺はRAXAというメタルギアしか見たことがない。」

スネーク「RAXA?聞いたことがないな。
そいつはどうしたんだ?」

ジョナサン「ビックボスが破壊した、一人でだ。
あんなのを生身の人間が破壊するなんて信じられないな。」

スネーク「そうか。
…話を戻そう、このシャゴホッドという戦車がこの倉庫にあったのは間違いないだろう。
あの溝がそれを証明している。
こいつの駆動部についているドリル型の駆動輪によって削られたんだろう。」

ジョナサン「こいつは一体どこに行ったんだ?」

スネークは先ほど見つけたシャッターの開閉履歴をジョナサンに見せた。

スネーク「これによるとシャッターが開けられたのはつい最近だ。
この近くにあるかもしれない。」

ジョナサン「しかし、この設計図を見るとかなりの大きさだ。
こんなものが移動してるのを我々が気付かない事があるのだろうか?」

スネークは少し考えてから言った。

スネーク「外に続いていた溝をトラックで辿ってみるか。
場所を特定出来るかもしれん。」

そう言ってスネークはオタコンにコールしてトラックで迎えに来てもらうよう言った。

スネーク「さて、長居は無用だ。
外に出るぞ。」

ジョナサンは了解と言って制御室から出て行き、スネークもそれを追っていった。





スネークが制御室から出てきた途端にそれは起きた。

ガコォンッ

スネーク「!?」

ジョナサン「スネーク!シャッターが動き出した!」

スネークがシャッターの先に目を凝らしていると、一人の男が立っていた。
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