MGS小説

□act.10 「裸の子供」
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市街地付近





キャンベル「スネーク、市街地に着いたぞ。」

キャンベルが荷台に乗っているスネーク向かって言った。

スネークは既に出発する準備を整えていたので、キャンベルの言葉と同時に荷台から降りた。

キャンベル「いいか、今回はビックボスの捜索が優先だ。
そのついでに食料を調達してきてくれ。」

スネーク「了解だ。
じゃあ、行ってくる。」

エヴァ「ちょっと待って。」

市街地に入ろうとしたときにエヴァに呼び止められ、スネークは何だ?と聞いた。

エヴァ「あの……え〜と…。」

スネーク「?」

エヴァ「その…あったらで良いのよ?
良かったら…即席ラーメンを……ね?」

スネーク「……了解。」

スネークは頭が痛そうに首を振り、そう言った後、市街地に入って行った。





市街地





スネーク「こちらスネーク、いま市街地に入った。
これよりビックボス捜索を開始する。」

オタコン<わかった。
…気を付けてくれ、まだビックボスがいると分かった訳では無いし、味方かも分からない。

スネーク「わかってる。」

オタコン<それと、スネーク。

スネーク「何だ?」

オタコンは勿体ぶったように間を置いてから言った。

オタコン<君が帰ってきたら良いものをあげるよ。

スネーク「…期待して待つとしよう。」

オタコン<ああ!

スネークはオタコンとの通信を切り、手前の家に入って行った。




スネークは銃を抜き、左手にナイフを持ち、構えたまま住宅の門をくぐった。

スネーク「…。」

ひとまず何もない事を確認したスネークは玄関へと向かって行った。

左手で一気に扉を開き中に入った後、銃を周りに向けて周囲を見渡したスネークは、人の気配が無い事を確認してから銃をしまった。

スネーク「…既に荒らされている。」

リビングに入ったスネークが見たものは、既に何者かが調べた後の部屋だった。

スネーク「オタコン、何者かが侵入した形跡がある。」

オタコン<本当かい?
他に何か変わった所は?

スネーク「窓が割れている。…恐らくここから忍び込んで…。」

そこでスネークはあることに気付いた。

オタコン<…スネーク?

スネーク「いや、何でもない。切るぞ。」

オタコン<え?スネー、

ブツッ

スネークはオタコンの言葉を最後まで聞かずに無線を切った。

スネークが気付いた事とは、前にこの家に入った人物だった。

スネーク「…荒らしたのは俺か。」

実はこの家はスネークがこの島に来てから一番最初に入った家であり、窓を割ったのはオタコンである。

スネーク「…。」

スネークはすっかり忘れてた自分が恥ずかしくなり、頭を振った。

スネーク「…次に行くか。」

スネークはその家を後にした。



スネークは次々と家を回り、食料や医療品などを集めていった。

スネーク「次はここか。」

スネークが次の家に入ろうとしたとき、何かが焼ける匂いが漂ってきた。

スネーク「…この家からか。」

スネークは警戒しながら家の中に入っていった。





家の中





スネークが中に入ると、匂いは更に強くなった。

スネークは匂いのする方へ行き、リビングに入った。

スネーク「…これは…。」

スネークが見たものは、誰かの食事の痕跡だった。
スネークは直ぐにオタコンにコールしようとしたが、先程のこともあったのでキャンベルにコールした。

スネーク「こちらスネーク、何者かの食事の痕跡を発見した。…恐らくビックボスだろう。」

キャンベル<何故そう言い切れるんだ?

スネーク「即席ラーメンの他に蛇やら何やらの骨が落ちている。
…一般人は食べないだろう。」

キャンベル<そうだな、間違い無く奴だろう。
他にも痕跡がないか探してみてくれ。

スネーク「ああ、わかっ…!?」

キャンベル<どうした?

スネーク「大佐、忙しくなった。
また後で無線する。」

スネークはキャンベルの返事を待たずに無線を切ると、素早く銃を構え窓から飛び出た。

それと同時にスネークが今までいた部屋の扉が吹き飛ばされた。
スネークが窓の外に着地するころには、部屋の中は閃光弾の強烈な光に包まれていた。

スネーク「…カエル兵か。」

スネークはM1911A1のマガジンを抜き残弾を確認した後、走り出した。

スネーク(弾が少ない、ジーンの時に消費しすぎたな。)

今入っているマガジンに一発と予備のマガジンが一丁しか無かった。

外で見張りをしていたカエル兵一人は、走ってくるスネークに気付いたが銃を構えるより早くスネークに拘束された。

スネーク「悪いが銃を頂く。
眠っていてもらおう。」

スネークはM1911A1でカエル兵の頭を殴り気絶させた後P90を奪った。

家の中から出てきたカエル兵達の人数を確認しつつ、スネークは素早く物陰にかくれる。

スネーク(4人か、思ったより少ないな。)

スネークはP90の残弾を調べて初弾を廃夾した後、物陰から体を半分出して応戦した。

ダダダダッ

カエル「ああっ!」
「ぐあぁ!」

スネークが撃った弾はカエル兵二人に当たり、残ったカエル兵は前衛と後衛に別れて突撃してきた。

スネークは近付いてきたカエル兵の持っている銃を蹴り飛ばすと、そいつを拘束して盾にしつつ後から来たカエル兵を撃った。

そして拘束していたカエル兵を首締めで気絶させた後、スネークは不審な点に気付いた。

スネーク(妙だな、通常部隊は偶数人で行動しているはずだ…。)

スネークがそう考えた時には既に残ったカエル兵が後ろに来ていた。

スネーク「!!」

カエル「死ね!」

ダダダッ

ばたっ


倒れたのはスネークでは無かった。

スネーク「…今のは、FA-MASの音か?」

???「危なかったな、スネーク。」

スネーク「…貴様は…。」
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