MGS小説

□act.11 「陰謀」
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トラック





キャンベル「スネーク、無事だったか。」

スネーク「…ああ。」

キャンベル「どうした?」

トラックに戻ってきたスネークの様子がおかしかったのでキャンベルがそう聞くと、スネークは何も言わずにトラックへ乗り込んだ。

エヴァ「スネークが戻ってきたの?」

キャンベル「ああ、だが様子がおかしい。
…何かあったのか?」

エヴァ「知らないの?」

キャンベル「スネークの動向はエメリッヒ博士が見ているから彼なら知ってるかもな。」

エヴァ「…。」

エヴァはトラックをじっと見つめていた…。





トラックの中





オタコン「あ、スネーク。…戻ってきたんだね。」

トラックに入ってきたスネークを見てオタコンはそう言ったが、スネークは黙って座り込んでしまった。

オタコン「…。」

オタコンが戸惑っていると、スネークの方から話かけてきた。

スネーク「オタコン、どう思う?」

オタコンはいきなりそう聞かれて戸惑ったが、直ぐに思い当たり返した。

オタコン「…リキッドかい?
…彼の真意はわからない。
今までリキッドだと思っていた人が全く違かったからね。」

スネーク「…奴は何がしたいんだ…。」

オタコン「それにオセロットの事も気になる。
今後彼との接触は気をつけた方がいいね…。」

スネーク「…。」

スネークが黙り込んだのを見て、オタコンは気を取り直すように言った。

オタコン「まあ考えてもわからない事は仕方ないよ。
今日はもう遅い。休んだ方がいい。
…若返ったとはいえ君は働きすぎだ。」

オタコンはキャンベル達も呼んでくると言ってトラックから出て行った。

スネークはM1911A1を取り出し、掃除を始めた。

しかし掃除をしている間も、みんなが寝静まった後も、ずっとスネークは険しい顔をしていた。





深夜





深夜、オタコンは誰かが動く音で目を覚ました。

眼鏡をかけ、周りを確認してみるとスネークだけいなかった。

オタコンは体を起こしトラックから出ると、岩に腰掛けて星を見上げているスネークがいた。

オタコン「…眠れないのかい?」

スネークはまるで最初からいるのがわかっていたような眼でオタコンを見た。

スネーク「…オタコン。」

オタコン「そんなにリキッドの事が気になるのかい?」

オタコンの問いにスネークは顔を俯き、こう聞いた。

スネーク「オタコン、家族って何だ?」

オタコン「家族…かい?」

スネーク「…俺には家族がいない、そう思っていた。
俺には家族というものが分からない…。
オタコン、家族というのは何をする人達なんだ?」

スネークの言葉をゆっくりと飲み込むようにオタコンは俯いた。

オタコン「…スネーク、僕にだってそれは分からないよ。
…分かってないから僕は家族を失ったんだ…。」

スネーク「…ならどうすれば分かる?何をすれば?」

オタコンはスネークと目を合わせ、眼鏡の上げて答えた。

オタコン「…家族を持つんだ。
家族がいないのに家族がわかる訳がない。
家族を持って初めて家族がわかるんだ。」

オタコンはそう言いながらエマの事を思い出していた。
妹になれなかった女の子の事を。

スネーク「…こんなことで悩むなんて俺らしくなかったな。
…すまない、オタコン。」

オタコンは微笑みで返事をした。

その時…



スネークの無線にコールが入った。



スネーク「!」

スネークはオタコンに目で合図をしてから無線を取った。

スネーク「…誰だ。」























???「…こちらBIGBOSS。」

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