MGS小説
□act.16 「義足の男」
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オセロット「カニンガム!!やはり来たか!」
カニンガム「ふん、あの御方の情報は確かだな。
ここに来れば会えると思っていたぞ、スネーク。」
カニンガムはフライングプラットフォームからスネークを見下ろしながら言った。
スネーク「生憎と俺は貴様に会った記憶はない。あの御方とは誰の事だ!」
カニンガム「貴様に教える義理はない、貴様はここで死ぬのだ!」
そう言うとカニンガムはバイクに向かって突進しつつレーザーを撃ってきた。
オセロット「くそっ!」
オセロットはバイクを転身し、攻撃を避けた。
スネーク「あの武器は!?」
オセロット「レーザーだ、弾速と射程は高いが威力は低い・・・が当たったらマズイ事に変わりはない!」
そう言いオセロットはスピードを上げていく。
スネーク「運転は任せる、攻撃は任せろ!」
スネークはAKを取り出して構えた。
カニンガム「さあ、がっぷり四つといこうか!!」
カニンガムはスネークを追いかけつつレーザーを撃ってくるがオセロットの運転により避けられ、さらにスネークからの迎撃が来る。
カニンガム「小癪な!!これならどうだ!」
カニンガムは小型ホーミングミサイルを撃ってきた。
スネーク「遅い!」
ミサイルに向けてスネークの構えているAKが火を噴いた。
ミサイルは落され爆煙が広がった。
それにより僅かの間カニンガムの視界が塞がれる。
スネーク「オセロット!」
オセロットは頷き、建物の陰に隠れた。
カニンガム「くそっ、どこに行ったぁ!」
カニンガムは辺りを見回してスネーク達を探す。
カニンガム「隠れたって無駄だ、すぐに見つけてやる。」
そう言いカニンガムは高度を上げた。
だがそれが命取りだった。
スネーク「落ちろぉ!」
高度を上げた事によって丸見えになったプラットフォームのエンジン部に向け銃弾を撃ち込む。
カニンガム「何!?」
弾は見事に当たり、プラットフォームは制御が利かなくなる。
カニンガム「まだだぁ!」
唯の偶然かそれともカニンガムの執念か、プラットフォームごとスネーク達に突撃してきた。
スネーク「くっ!」
スネークはバイクに飛び乗り、オセロットはバイクを急発進させた。
寸前までスネーク達が居た所へカニンガムが落ちていき、爆発した。
スネーク「火葬も済んだようだ。」
そう言ってスネーク達は基地を脱出していった。
基地周辺の森をバイクで走行中
スネーク「どういうつもりだ。」
スネークは唐突にオセロットに聞いたがオセロットも何を訊かれているのかは解っていた。
オセロット「別に貴様に味方しているわけではない、だが結果的に協力しているだけだ。」
スネーク「・・・ビッグボスか。」
オセロットは短くそうだ、とだけ言った。
スネーク「やはり港にいたというのはブラフだったか。」
オセロット「嘘ではない、ビッグボスとは貴様に会う前にあそこで出会ったからな。」
オセロットは淡々と言う。
スネーク「ゼロが居ると貴様に教えたのもビッグボスか。」
オセロット「いや、ゼロはビッグボスと出会った後にこの島にいるのを知った・・・いや、見たというのが正しいな。」
スネーク「・・・どういうことだ。」
オセロット「ビッグボスと出会ってすぐ、一隻のボートが港に着いた。」
スネークは聞きながら煙草を取り出す。
オセロット「ボートからは男が出てきた、恐らくその後に出てきた奴の護衛だったんだろう。
そしてその護衛にゼロは抱えられていた。
抵抗は見られなかった、意識はなかったみたいだな。」
スネーク「その後に出てきた男は。」
スネークは煙草に火をつけ一度吸ってから訊いた。
オセロット「・・・来た、か!」
スネーク「なっ!!」
オセロットはいきなりバイクの向きを変え、スネークはバイクから振り落とされた。
オセロット「お仲間だ!その先は自分で調べるんだな、スネーク。」
スネークは銃を構えオセロットを撃とうとしたがオセロットの姿はもう木や草に隠れて見えなくなっていた。
スネークは溜め息をつき落ちた煙草を拾い、吸いながら今到着したトラックに向けて言った。
スネーク「遅いぞ、オタコン。」