MGS小説

□act.7 「裸の仲間」
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エヴァ「本当に良かった。死んじゃうかと思ったわ。」

スネーク「悪かった。」

スネークが謝るとエヴァは突然立ち上がった。

エヴァ「スネーク、お腹空いたでしょ?
ご飯持ってくるわ。」

と言ってトラックから降りようとしたときキャンベルが戻ってきた。

キャンベル「腹減っただろう?飯を持ってきたぞ。」

キャンベルが差し出した皿には、よく焼けた蛇が乗っていた。

スネーク「おいおい、共食いしろっていうのか?」

エヴァ「スネーク、アミメニシキヘビは美味しいのよ。騙されたと思って食べてみて。」

スネーク「……。」

スネークが戸惑っているとキャンベルがどうせなら外で食べようと言った。





トラックの外





オタコン「スネーク、目が覚めたんだね。」

外ではオタコンが焚き火の番をしていた。

焚き火の周りには枝に刺さった蛇やらキノコやらが置いてある。

スネーク「ああ、心配かけたな。」

と言ってスネークは焚き火の近くに腰掛けた。

スネーク「オタコンもこれを食べたのか?」

スネークは蛇が乗った皿を掲げてみる。

オタコン「うん、意外に美味しかったよ。
スネークは苦手かい?」

スネークは苦そうな顔をしながら言った。

スネーク「訓練では食べたがな。あまり好きにはなれそうにない。」

オタコン「でもその蛇は美味しいよ。
食べてごらんよ。」

スネーク「……。」

スネークは覚悟を決めたように蛇に噛みついた。





トラック付近





???「…ここは?」

気が付くと彼はそこにいた。

???「…あれ?
俺はどうなったんだ?」

混乱していると彼の耳に誰かの話し声が届いた。

???「この声は…まさか。」

彼は声の方へ走り出した。





トラックの外





オタコン「どうだい?」

スネーク「…なかなか上手いが何かに負けた気がする。」

それを聞いてオタコンは苦笑した。

その時。

ばっ!

スネークがいきなり銃を構えた。

オタコン「ど、どうしたんだいスネーク?笑ったのが気に障ったなら謝るよ。」

スネークは低い声でオタコン、隠れろと言った。

オタコン「え?…!」

すぐにオタコンも気付いた。

何者かがこっちへ近づいてくるのに。

オタコンは急いでトラックの影に隠れた。

そして茂みからそいつが出てきた。

???「…やっぱり、生きてたのか。」

スネークは銃を構えながら誰だと訊いた。

???「冗談はよしてくれ。俺を忘れたのか?」

スネーク「悪いが記憶にない。誰なんだ?」

するとトラックの影からキャンベルが銃を構えながら出てきたが直ぐに銃を下ろした。

???「キャンベル!」

キャンベル「お前…ジョナサンか?」

ジョナサン「そうだ、キャンベル。
ビックボスは俺の事を忘れちまったのか?」

キャンベルはジョナサンに近づき軽く抱擁してから言った。

キャンベル「ジョナサン、驚くかもしれないが、こいつはビックボスじゃない。」

ジョナサン「…何言ってるんだ?どこから見てもビックボスだろ?」

キャンベル「よく見てみるんだ。足りないものがあるだろう?」

するとジョナサンはスネークをじっと見つめ、あることに気付いた。

ジョナサン「眼帯がない。」

キャンベル「分かっただろ?ビックボスはここにはいないんだ。」

ジョナサンはいきなりキャンベルに掴みかかって訊いた。

ジョナサン「ならビックボスはどうなったんだ!
あの半島は?サンヒエロニモ半島は!
第一俺は死んだんじゃなかったのか!」

キャンベル「待て!落ち着け。
全て説明しよう。」

キャンベルはジョナサンの腕を掴み、安心させるようしっかり握った。










ジョナサン「…信じられない。」

キャンベル「全て事実だ。」

ジョナサン「あの事件から40年も経っていてビックボスは死に、そして彼はビックボスのクローンだと!」

キャンベル「頼む。信じてくれ。」

ジョナサンは少し考えてから口を開いた。

ジョナサン「…信じよう。
あの時ジーンの本意を教えてくれたのもあんただった。
ならば俺はまたあんた達の力になりたい。」

ジョナサンはキャンベルと握手した後、スネークとも握手をして握ったまま言った。

ジョナサン「俺にとってあんたはビックボスと変わりない、伝説の英雄だ。
俺に出来ることなら何でもする。

…任務を与えてくれ、スネーク!」
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