MGS小説

□act.8 「GENE」
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???「久しぶりだな、スネーク。…いや厳密には初めまして、か?」

スネーク「お前は誰だ。」

ジーン「私の名はジーン。
そこにいる兵士なら、私の事を知っているだろう。」

ジーンがジョナサンを指したのを見て、スネークはジーンから目を離さずにジョナサンにあいつは何者だ?と聞いた。

ジョナサン「あいつは特殊部隊FOXの隊長、ジーンだ。
サンヒエロニモ半島で反乱を起こし、ソ連に弾頭型メタルギアを打ち込もうとした。」

スネーク「そんな男が何故ここに?」

ジーン「ちょっと待て。
今の説明は一つ間違っている。
私がメタルギアを打ち込もうとしたのはソ連ではない。
…私がメタルギアを打ち込もうとしたのはアメリカ、CIAに落としたかったのだ。」

スネークは銃を向けながら言った。

スネーク「そんな所にメタルギアを落としてどうするんだ?」

ジーン「…良いだろう。
私は賢者達による支配から世界を解き放ちたかったのだ。
だからアメリカを核攻撃しようとした。
…結局あの男に阻止されてしまったようだがな。」

スネーク「あの男?」

ジーン「お前の父親。
…ネイキッド・スネーク。」

スネーク「ビックボスが!?」

スネークが少し混乱しているとジーンが歩み寄ってきた。

ジーン「話は終わりだ。その設計図をよこせ。」

スネーク「…今度はシャゴホッドでアメリカを核攻撃するつもりか?」

ジーン「お前に話す必要はない。」

スネーク「走れ!ジョナサン!」

ダッ

ジョナサンは出口の方へ駆け出した。

ジーン「逃がさん。」

シュッ

キィンッ

ジーン「なに?」

ジーンがジョナサンに向かって投げたナイフは何者かに弾き落とされた。

???「スネーク!ここは任せて逃げろ!」

スネーク「お前は!?」

???「俺からの久しぶりのプレゼントだ!
早く行けぇ!」

ジーンは素早い動きでナイフを次々に投げているが、そいつは持っている剣で全て弾き落としている。

スネーク「すまん!」

スネークは先に出て行ったジョナサンを追って駆け出した。

???「…あの時の借りを返させてもらう。」

ジーン「お前は……そうか。
だがお前に私を倒せるのか?
お前を統率するために作られた私を。」

???「…行くぞ!」





倉庫の外





ジョナサン「スネーク!こっちだ!」

スネークが外に出ると、ジョナサンはもうトラックに乗り込んでいた。

スネークはトラックに飛び乗った。

スネーク「いいぞ!出せ!!」

ブオォォオオォ

トラックは勢いよく港を出て行った。

スネークは遠くなっていく倉庫を見ていた。

スネーク「無事でいてくれ、…フランク。」










トラック内










キャンベル「ここまで来れば大丈夫だろう。」

トラックは港から遠く離れた所で停車した。

オタコン「結局、溝を辿って行くのは無理だったね。」

オタコンがそう言ったのを聞いてスネークは思い出したように言った。

スネーク「そうだ。オタコンに見てほしいものがあるんだが、ジョナサン。」

スネークがそういうとジョナサンは設計図を取り出した。

オタコン「これは設計図だね。え〜と…「シャゴホッド」?」

エヴァ「シャゴホッド!?」

オタコン「うわぁ!なんだい?」

オタコンの言葉を聞いたエヴァがオタコンを押しのけて設計図を覗き込んだ。

エヴァ「…」

スネーク「どうした、エヴァ?」

エヴァ「まさか、なんでこんなものが?」

スネーク「知っているのか?」

エヴァ「…わかった。説明する。」

ジョナサン「俺もキャンベルに話すことがある。」

キャンベル「…わかった。」

キャンベルとジョナサンはトラックを降りていった。

エヴァ「良い?シャゴホッドっていうのは……。」





一時間後





オタコン「なるほど。
そんな兵器がここにあるんだね。
確かにそれをジーンに渡す訳にはいかない。」

エヴァ「どうしてもジーンの手に渡る前にシャゴホッドを破壊しなくちゃ。」

エヴァが言い終わると同時にキャンベル達が戻ってきた。

キャンベル「スネーク、ジーンがいたんだってな。」

スネーク「ああ、いずれまた戦うことになるだろう。」

キャンベル「スネーク、いかにお前が伝説の兵士でも、ジーンは恐らく倒せないだろう。」

それを聞いたスネークは低い声でどういうことだ?と聞いた。

キャンベル「ジーンはビックボスの師であるザ・ボスの遺伝子から作られた。
恐らくジーンを倒せるのはザ・ボスを倒したビックボス……いや、ネイキッド・スネークだけだろう。」

スネークは無言で煙草を取り出し、火を付けた。

キャンベル「そう怒るな。これは仕様がないことなんだ。」

スネークは怒ってないと言って煙草を吸っている。

キャンベル「そこで提案がある。」

オタコン「どんなだい?」

キャンベルは一息ついてから言った。

キャンベル「ネイキッド・スネークを探そう。」

スネークは驚きながら言った。

スネーク「いるかもわからないのにか?」

キャンベルは首を振りながら言った。

キャンベル「ここは想いがあれば人が生き返ったり若返ったりする島だ。
ここにいる全員が何らかの形でビックボスに思い入れがあるだろう?
勿論俺だってそうだ。
ビックボスと会って話したいことがある。
これだけの想いがあればビックボスがこの島にいる確率は上がってくる。


もう一度言う。
ビックボス、いや
ネイキッド・スネークを探そう!」
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