BASARA小説

□びんかんはだ。
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「まさむね、どの」
「・・・Ha,何がしたい」


真田幸村は伊達政宗の指先に口を近づけた。ちゅ、と小さな音がして唇が
離れる。もう片方の腕を使って肘をつきながら、政宗はそれを冷たい目で
眺める。幸村は一度離した唇を、もう一度指先に持っていった。ちゅ、と
小さな音がする。幸村は満足そうに微笑んだ。


「我ながら、破廉恥だとは思うでござる。いきなり単騎で押しかけて、こ
んなことなど・・・」
「じゃあ止めりゃあいいじゃねぇか」
「でも、政宗殿に触れていたいのだ」
「・・・Coolじゃねぇなぁ」


政宗は溜息を吐いた。その溜息があまりにも生々しくて、幸村は思わず笑
いをこぼす。幸村と政宗の手は離れず、幸村はその手にしがみ付いていた
し、政宗も振り払おうとはしていなかった。政宗の左目を真摯に見つめ、
幸村が搾り出したような声を出す。


「できれば、もっと触っていたいでござるよ」
「無理だろうな。俺が天下を統一したなら話は別だが」
「っ、ご上洛するのはお館さましかござらん!」
「・・・話かみあってねぇし。Other party相手、してるだけ無駄か」
「あざーぱーてぃ?なんなのだそれは」
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