web拍手御礼ss
□黒執事web拍手お礼ss
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黒執事ss昼ver.
「…おや、お嬢様いらっしゃいませ。貴重な拍手をありがとうございます。」
「セバスチャン、…客人か?」
「えぇ、坊ちゃん。こちらのお嬢様が、拍手を下さいました。
私はお茶のご準備をしてまいりますので、坊ちゃんお相手をお願い致します。」
セバスチャンは礼をして退室した。
「スウィーツも忘れるな…。
失礼…ファントムハイウ゛家当主として礼を言う。
さぁ、こちらへ掛けてくつろいでいってくれ…。」
シエルに促された部屋は光が差し込むサロンだった。
「…坊ちゃんレディの扱いがなってませんね…」
ワゴンを押して入ってきたセバスチャンが溜め息を吐く。
「お嬢様、どうぞお掛け下さいませ。」
椅子をひいて柔らかく微笑む。
「どうぞ。今日のスウィーツは、お嬢様の為に作りました自信作でございます。
ご賞味ください。」
「僕の分もあるんだろうな。」
「坊ちゃん、これは拍手を下さったお嬢様へのおもてなしなのですが…」
「わかった。一口だけだな。」
「わかってないじゃないですか!」
フォークでそっとシエルの口に運んであげると、ふにゃっと幸せそうに笑った。
「坊ちゃん…」
「いつもより手間暇かけたな、セバスチャン。
…失礼、レディ。これは僕からの礼だ。」
耳元でそっと囁くと頬に柔らかいものが触れる。
「そろそろお迎えの時間です、お嬢様。」
セバスチャンがエスコートしていく。
「これからも…会いに来てきただけますか?」
見送る時、手を取り手の甲にそっと唇を落とす。
「またのお越しを主ともども…お待ちしております。」