黒執事

□獣の烙印
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瞳の奥がチリチリと痛む。

焼け付く様な熱さと、疼きが右目に契約の烙印を感じさせる。
目立つところにある程効力を増す烙印に僕は右目を差し出した。

…僕には、これ以上何も犠牲にするものなんてない。
せいぜい残されたのはこの身体くらい。
どこでも好きな処を持っていくがいい。










…犠牲、願い、契約。

この3つにおいて、私は貴方の力となりましょう…。
ただし、契約が果たされた時は、貴方の髪の毛一本、魂のひとカケラも残さず私がいただきます。
…よろしいですね…?





気が遠くなる中で、微かに聞こえる含み笑いと鮮烈な朱い色…。
大きな力の渦に身を任せて、僕は意識を手放した……。





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