リクエスト

□恋は盲目
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君のことが


愛おしすぎて


大人でなんていられない



―恋は盲目―



「ユーリ!!」
「フレン」

オルニオンに入るなり、視界に飛び込んできた、短い金髪。
それが誰かなんて、もう今更考える必要もない。
彼は笑顔でユーリに駆け寄っていた。
そして、二三言葉をかわした後、

「悪ぃ、みんなは先休んでてくれるか」

ユーリは、ひとつ苦笑してそう言った。
苦笑とはいっても、嫌そうには見えない。
むしろほんの少し嬉しそうにも見える。

「じゃあユーリ、向こうで話そうか」
「ああ」

彼は、みんながユーリの言葉に頷くのを確認するや否や、ユーリの肩を押し、騎士団の詰所へと歩み出す。
なんか今、背中越しに一瞬ニヤリとされたのは…気のせいよね?
嫌な空気を感じて、胸の奥にモヤモヤとしたものが生まれていった。

だけど、さすがに今しゃしゃり出てくわけにもいかない。
ほら、おっさんも一応大人だしさ。
仕方なく大人しく宿で待つことにした。
それしかできることなんてないんだから。

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