ユーリ受
□only love
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フィエルティア号の中、キョロキョロと目を泳がせてユーリの姿を探す。
青年意外とフラフラしたがるからなぁ。
「あ…」
「っ…と」
廊下を曲がったところで、何かに当たりそうになり顔を上げる。
そこにいたのは
ふわりと流れる長い黒髪。
見間違うはずもない、探し人。
「ユーリ!!」
対するユーリは、一瞬驚いた顔をして一度肩をぴくりと震わせたものの、素早く踵を返そうとする。
それは…さすがに胸が痛いよ?
「ちょ、待って!お願いだから待って!」
だけどそれで諦める俺様じゃない。
ここで逃がすわけにはいかないと、ダッシュで追いかける。
ギリギリのところでユーリの腕を掴み、なんとか引き留めることに成功!
だ・け・ど
「………」
ユーリは腕を掴まれても頑なにこっちを見ない。
無言で総スルー。
ま、負けるものか!
意を決して理由を聞く。
「ねぇ…何怒ってんの?俺、なんかした?」
「………別に」
別にって、あんちゃん全然そんな風には見えないから。
ようやく口をきいてくれたかと思えば、眉間にがっつり皺寄せてまあ…。
「それだけならオレはもう行くけど」
「いやいや、まだ全然用事済んでないからぁっ!」
早くも立ち去ろうとするユーリをすがりつく勢いで止めにかかる。
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