ユーリ受

□only love
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ヤキモチ焼いてもらえるのは嬉しいけど、やっぱり誤解はといておかなきゃならない。
だって、そりゃおっさん博愛主義(女性限定)っていうか、女性には須らく優しくすべきだと思ってるけども。
それとこれとは話が別。
今、俺が"愛してる"のは一人だけなんだから。

「おっさんこれでも尽くす男よ?」
「どーだかな」
「信じてよー、おっさんはユーリ一筋だって!」
「…嘘臭い」

せっかく人が真面目に言ってるのにそりゃないっしょ〜。

どうしたもんかと、顎に手を当てると、わりとすぐに名案が浮かんできた。
で、即座に実行に移す。

後頭部に手を当ててグッと引っ張り、そのままキス。
抵抗もする間も与えなかった。
そして、チュッと音を立てて唇を離すと、ユーリの肩がぴくりと跳ねる。

「…愛してる」
「〜〜〜〜っ!」

追い討ちをかけるように至近距離で低くそう囁く。
そのまますっと体を離すと、目を見開いたまま硬直したユーリが目に映る。

「どう?信じた?」

その可愛すぎる反応にニヤケそうになるのを必死に抑えて、ウインクつきでキメ台詞。
よし、俺様完璧!

「っ…誰が信じるか!」

ユーリは、跳ねつけるように怒鳴り、またスタスタと歩き出してしまった。
それをまた追いかけることになるわけだが。
さっきまでとは違う、軽い足取り。

だって、耳まで赤くしたその背中から愛を感じられるからね!



俺様の愛


余すことなく注ぐから


とくとご賞味あれ!



END



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