リクエスト

□毎日がデート
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「買い出し、面倒だったんじゃないのか?」
「んー、最初はそう思ったけどね」

収まらない鼓動をごまかすように話を振ると、

「だって、ユーリとデートできるじゃない」
「っ………ふーん」

聞かない方がよかったと思える一言を振られ、顔の筋肉を総動員してポーカーフェイスを作った。
これ以上かき乱されちゃたまらない。
それなのに、

「ね、手とか繋いじゃう?」
「繋がねーよ」

更に追い撃ちをかけられて、逃げ場を失うかと思った。
でも、やっぱ?とへらへら笑うレイヴンは、やっぱりよくわからない。
どうしたいんだよ、おっさんは。
そして、どうしてそこで血迷ったのかは、もっとわからない。

「や……まぁ好きにすればいいんじゃねぇの」
「マジで!?」

ぼそりと呟いた言葉をきっちりと聞きつけられ。
至極嬉しそうな顔をされるともうどうしていいかわからなくなって、また逃げるように足を速めたけれど。
いとも簡単に空いていた方の手を絡めとられて。

やっぱりやめとけばよかったと軽く後悔した。
だけど……



こんなのも意外と悪くない


そんな風に思うのは


毒されてる証拠かな



END



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