リクエスト

□恋は盲目
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ユーリの言葉には一切耳を傾けず。
ただひたすらに、本人の自由にならないその体を弄び、堪能する。
口では拒否をしても体が反応しちゃうのが悔しいのか、ユーリはしきりに文句を言っていた。

「ね、ユーリ」
「ん…だよっ…は」
「こうするのは…おっさんとだけ?」

そんな頑なな態度を崩したくて、執拗に愛撫を続けながら、話しかける。
甘い刺激を与えられ続け、息も絶え絶えなところに意地悪な質問。
握り込んだソレに少し力を加えると、ユーリの体はびくん震えて、うまく言葉にならない。
それでも、なんとか答えを紡ごうとするユーリが可愛くて。

「な、ども、言わすなっ…フレンと、は…ッ!」
「…本当に?」

ホントはもうわかってた。
でも、ユーリの口から、ちゃんと聞きたくて。
心の底から安心したくて。
そこには、大人の余裕なんてひとかけらだってありゃしなかった。

「あたり、まえだっ!」

真っ直ぐに俺を見据えるその瞳に嘘はない。
心にかかっていた靄がすっと消えていく。
拘束したままだった両手を解放してあげると、その手がすっと伸ばされ、首に絡み付いてきて。

「れい、う゛……んっ」

慈しむように、強く求めるように、深く施されるキス。
そこから伝わる、愛情。
どうしようもなく、俺様愛されてるなぁ、そう感じて。

「…ごめんね?」
「今さらおせーんだよ、ばーか」

赤い、紐の痕が残る手首に愛と謝罪を込めて唇を寄せると。
困ったように笑ったユーリに、ぽかりと頭を叩かれた。
その一撃にさえも、愛情を感じてしまって。

「ふふー、大好きよ〜?」

目元にキスを落として、自由になったはずのユーリをもう一度押し倒す。

これからが、本当の愛の営みの時間。
愛しい人とひとつになる至福を噛みしめよう。
おっさんにはもう、君しか見えないんだから。



嫉妬は醜い?


いやいや違う


それは愛の証なの



END



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