幸せの軌跡

□第2話 陽光を浴びて
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「ははーん、予想以上に優秀な俺様にびっくりして声も出ないのね」
「確かに驚いちゃいるけどな」

思い込みの激しさも天下一品らしい。
優秀さうんぬん以前におっさんみたいのが、そんな真面目な定職に就いてること自体がまず驚きだ。
とまではさすがに口には出さなかったけど。
しかも、そんな様子のオレにはおかまいなしに、おっさんは話を続ける。

「あ、そうだ、引っ越しの片付けはどう?順調?」
「え、ああ…まぁ、それなり、かな」

言う程荷物が多いわけでもないから、今日で大体片付くだろう。
っていきなり何を聞くんだ、このおっさんは。
おっさんを見る目にそんな疑問が乗っていたのか、

「時間かかるようだったら手伝おうかと思ったんだけど…おっさんの出番はなしかしら」

オレが言葉を続けるよりも先に、おっさんは答えた。
どうしてそんなにオレにかまいたがるのかわからない。
相変わらず意味不明なおっさんの発言、行動に頭を悩ませていると。

「っと、ヤバいヤバい、そろそろ行かないと!じゃ、あとで差し入れ持ってくから〜」
「え、別にいらな…って聞いてねぇし」

おっさんはいきなり声を上げ、出会い頭同様キラッキラの笑顔で、颯爽と走り去っていってしまった。
全くもって意味がわからないおっさんだ。
そして、おっさんとの妙なやりとりで気力体力共に奪われたオレは、結局そのまま部屋に引っ込むことにした。

その日の夕方。
本当に酒とつまみを持ったおっさんが笑顔でうちに来たのはまた、別の話。



人を見た目で判断


していいのか悪いのか


教えてくれよ、太陽さん



To be Continued...



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