☆レツゴ小説☆
□グローブの生きた道
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グローブの生きた道
「おーーーーい!!レツ兄貴ーーー!!」
後ろからうるさいアイツの声がする。恥ずかしいじゃないか・・・!
「なんだよ?ゴー!!静かにしろよ!!皆みてるじゃないか!!」
道行く人達が2人をみてクスクス笑っている・・・。
またコイツに恥かかされちゃったよ・・・とため息をつく烈。
「で、どうしたんだ?ゴー」
「レツ兄貴オレ、こんなの拾っちゃたんだ!!」
ゴーがレツに見せたものは・・・!!
「こ、コレハ・・・・・!!」
沖田カイの手袋だった!!!!
鉄製でやたら重い。。。
手袋には几帳面にも名前が書かれてあった。。。
「・・・ゴー・・・。カイくんのだって一目見ればわかるじゃないか。どうしてすぐ届けてあげなかったんだ!!」
レツ兄貴の説教が始まった!
「だ、だって・・・こんなおもしれーもんレツ兄貴に見せなかったら怒るかなって思って・・・」
「面白いって・・・おまっ・・・確かにおもしろいけど、それとこれとは別だ!!今、この瞬間にもカイ君はこの手袋を探しているカモしれない!!早く返しにいくぞ!!」
「ちょっと待て!レツ兄貴!!・・・・これ、はめてみてもいいか?どんな感触なのか一度試してみたかったんだ♪」
そう言ってゴーは手袋に手をぶっこんだ!!
「あぁーーー!ゴーー!カイ君に怒られるぞ!お前の手、汚れてるじゃないかーーー!」
「へへーーーん!鉄なんだから洗えば簡単に落ちるって!!おお!!フィットするぜ!ちべてーーーな・・・。冬とか凍傷なっちまいそーー」
「ゴー・・・。もういい加減にしろ!!さっさと行くぞ!!」
「んお?なんか指先に入ってら・・・」
ゴーは手袋の中の異物を取り出す。小さく丸められた紙クズが入っていた。
「なんだこれ?ゴミか?みてみよーーーっと!!」
ガサガサガサ・・・・
「んんん?なんだコレ???数字がならんでやがる・・・だぁぁぁぁぁ!オレにはわかんねーーーー!」
「貸せ!ったくもう・・・。ん・・・?コレは・・・お金?給与明細だ!!」
「きゅうよめいさい?なんだそれ?聞いたことねーぞ!」
「バカだなー・・・。仕事でもらうお金のことだよ!・・・コレはカイ君のサバンナソルジャーズコーチとしての給与明細なんだ!!」
「・・・ってコトは沖田カイがいくらもらってるかわかるんだな!?いくら?いくら???」
レツは給与明細を見た・・・・・
沈黙が続く。。。。。
「?どうしちまったんだ?レツ兄貴???」
「・・・ゴー!人の給与明細は見ちゃいけなかったんだ!!あ・・・・っとと・・・見てはいけないんだ!!ほら!カイ君に返しにいくぞ!中の紙は見なかった事にするんだ!!分かったな?ゴー!!」
「なんだよなんだよ!!レツ兄貴のあほんだらーーーーー!!」
レツは言えなかった・・・・
カイの給与明細の内容を・・・
サバンナソルジャーズコーチとして、月に2万円。
学校に1万5千円支払って・・・
生命保険に4千500円払っている・・・
手取りは・・・5百円だった・・・。
(・・・今度、カイ君を家に招待しよう!絶対・・・!!)
レツは心に誓った。。。
インターナショナルスクールに行く。
夕方はだいたいここでチーム練習をしているはずだ!!
「おじゃましまーーーす!」
「おーーーい!ジョリジョリ!!沖田カイはいるかーーーー?」
練習をしているサバンナソルジャーズの五人。カイの姿は見えない。。。
「ジョリジョリじゃない!ジュ・リ・ア・ナ!!!!カイコーチは探し物があるって部屋に行ったよ。ついさっき」
「そうか!ありがとう!ジュリアナ!僕たち行ってみるよ!!」