☆レツゴ小説☆


□グローブの生きた道
1ページ/5ページ





グローブの生きた道











「おーーーーい!!レツ兄貴ーーー!!」





後ろからうるさいアイツの声がする。恥ずかしいじゃないか・・・!





「なんだよ?ゴー!!静かにしろよ!!皆みてるじゃないか!!」







道行く人達が2人をみてクスクス笑っている・・・。





またコイツに恥かかされちゃったよ・・・とため息をつく烈。






「で、どうしたんだ?ゴー」






「レツ兄貴オレ、こんなの拾っちゃたんだ!!」





ゴーがレツに見せたものは・・・!!




「こ、コレハ・・・・・!!」















沖田カイの手袋だった!!!!






鉄製でやたら重い。。。





手袋には几帳面にも名前が書かれてあった。。。






「・・・ゴー・・・。カイくんのだって一目見ればわかるじゃないか。どうしてすぐ届けてあげなかったんだ!!」







レツ兄貴の説教が始まった!






「だ、だって・・・こんなおもしれーもんレツ兄貴に見せなかったら怒るかなって思って・・・」






「面白いって・・・おまっ・・・確かにおもしろいけど、それとこれとは別だ!!今、この瞬間にもカイ君はこの手袋を探しているカモしれない!!早く返しにいくぞ!!」






「ちょっと待て!レツ兄貴!!・・・・これ、はめてみてもいいか?どんな感触なのか一度試してみたかったんだ♪」





そう言ってゴーは手袋に手をぶっこんだ!!




「あぁーーー!ゴーー!カイ君に怒られるぞ!お前の手、汚れてるじゃないかーーー!」




「へへーーーん!鉄なんだから洗えば簡単に落ちるって!!おお!!フィットするぜ!ちべてーーーな・・・。冬とか凍傷なっちまいそーー」





「ゴー・・・。もういい加減にしろ!!さっさと行くぞ!!」





「んお?なんか指先に入ってら・・・」




ゴーは手袋の中の異物を取り出す。小さく丸められた紙クズが入っていた。





「なんだこれ?ゴミか?みてみよーーーっと!!」







ガサガサガサ・・・・








「んんん?なんだコレ???数字がならんでやがる・・・だぁぁぁぁぁ!オレにはわかんねーーーー!」







「貸せ!ったくもう・・・。ん・・・?コレは・・・お金?給与明細だ!!」





「きゅうよめいさい?なんだそれ?聞いたことねーぞ!」







「バカだなー・・・。仕事でもらうお金のことだよ!・・・コレはカイ君のサバンナソルジャーズコーチとしての給与明細なんだ!!」





「・・・ってコトは沖田カイがいくらもらってるかわかるんだな!?いくら?いくら???」








レツは給与明細を見た・・・・・











沈黙が続く。。。。。











「?どうしちまったんだ?レツ兄貴???」









「・・・ゴー!人の給与明細は見ちゃいけなかったんだ!!あ・・・・っとと・・・見てはいけないんだ!!ほら!カイ君に返しにいくぞ!中の紙は見なかった事にするんだ!!分かったな?ゴー!!」







「なんだよなんだよ!!レツ兄貴のあほんだらーーーーー!!」












レツは言えなかった・・・・







カイの給与明細の内容を・・・











サバンナソルジャーズコーチとして、月に2万円。



学校に1万5千円支払って・・・





生命保険に4千500円払っている・・・







手取りは・・・5百円だった・・・。






(・・・今度、カイ君を家に招待しよう!絶対・・・!!)




レツは心に誓った。。。










インターナショナルスクールに行く。




夕方はだいたいここでチーム練習をしているはずだ!!








「おじゃましまーーーす!」





「おーーーい!ジョリジョリ!!沖田カイはいるかーーーー?」








練習をしているサバンナソルジャーズの五人。カイの姿は見えない。。。






「ジョリジョリじゃない!ジュ・リ・ア・ナ!!!!カイコーチは探し物があるって部屋に行ったよ。ついさっき」






「そうか!ありがとう!ジュリアナ!僕たち行ってみるよ!!」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ