☆レツゴ小説☆
□8月1日のゴー君
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8月1日のゴー君
「ゴー!!今日はお前が主役だぞーーー!!」
レツがテレビゲームに熱中しているゴーに呼びかけた。
「んーーー?今いいトコなんだよーー!!ボスが倒せそうなんだ!」
ゴーはピコピコとゲームコントローラーを連打している。
「まったく・・・ゴーのヤツ、自分の誕生日だっていうのすっかり忘れてるな〜!?」
レツは弟のゴーの為に、プレゼントを用意していた。
貯めにためていた貯金箱をこの日の為に解体し、あるモノを買ってきていた。。。
ケーキやご馳走は両親が用意してくれているから・・・
レツは実生活で役立つモノを大量に買ってきた。
「ゴー!!今日はお前の誕生日だろ!?兄貴のオレが、かわい〜い弟の為に、大枚はたいてプレゼント買ってきたぞ!!ほら、開けてみろよ!!」
レツが可愛くラッピングされた重い物体をゴーの目の前にドサッと置いた。。。
「んお?そうか!オレ誕生日だったーー!!ははーーーーん♪この重さは、すごいモノの予感がするぜ!!サンキューーーな!レツ兄貴!!」
ゴーはワクワクしながらプレゼントのラッピングを解く♪
レツも笑顔で見守った♪
「なんだろなーーー♪」
ガサガサと包装紙を取っていくゴー。
やっと姿を現したものは。。。
勉強ドリルの山だったーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!
「ひええええええぇぇぇぇぇぇlっ!!!!!!;」
ゴーは恐怖で飛び上がる!!
「喜べよ!ゴー!!これで夏休みもヒマしないで済むだろ?頭もちょっとは良くなるだろうし、いい物もらったな!たまみ先生に褒められるぞ〜!!」
レツはニヤニヤしながらゴーに言った。。。
レツ兄貴は確信犯だ。。。
ゴーは泣き叫ぶ!!
「見たくねーーーよっ!!ただでさえ夏休みの宿題でイッパイイッパイなのによーーー!!オレ、他のヤツからプレゼントもらってくるもんねーーーー!!」
「あ、おい!ゴー!!一日50ページやるんだぞーーーー!!」
レツ兄貴をシカトし、家を出るゴー君。。。
ゴーの誕生日は夏休み中で、友達からは悲しいことに、意外と忘れられてしまうのだ。。。
自分自身も忘れてたけど。。。
ゴー君は歩く。。。
「藤吉のヤツなら金持ちだからいっぱいオゴッてくれそーだな!よしっ!いくぞーーーー!!」
ゴーは期待を胸に走る!!!!
三国家の門の前に立つ。。。
チャイムを押すゴー。。
ぴんぽぉぉぉぉん♪
「はーーーい!!」
チイコのメイドのマキの声がした。
「ゴーだけど、藤吉いるかーーー?」
「あいにく不在でございます。藤吉坊ちゃまは夏休みのバカンスに出かけられておいでです。。。」
「そっかーー・・・。わかった!じゃーなー!!」
ゴーは三国家を後にする。。。
「ちっくしょー!藤吉のヤツ、オレの誕生日を忘れやがって・・・!!!帰ってきたらいっぱいメシおごってもらうからなーーーーっ!!!」
ゴーは土屋研究所にいく。
Jと土屋博士なら、優しいから覚えてくれてそうだ!!!
「お邪魔しまーす!!博士とJいるーーー?」
研究員に聞くゴー。
「あぁ!ゴー君!博士はJ君と一緒に、ソフトクリームを食べにデパートへ行ったよ!一緒に夜ゴハンも食べてくると言っていたなぁ」
「う〜・・・わかった。。。リョウの所行くからいいもんねーーーー!!」
ゴーは研究所を飛び出し、鷹羽山に向かった。。。
夏の暑さでノドが乾く。。。
ダレかオレにプレゼントくれよぉぉ。。。
リョウは・・・オレの誕生日覚えてっかな・・・?
山道をひたすら登る。。。
開けた所に出た。
いつもならここにテントが張ってあるハズなんだけどなぁ・・・
ゴーはキョロキョロ周りを見渡す。。。
石で押さえられたトイレットペーパーに文字が書かれてあった。
『あんちゃんが夏風邪でダウンしたダス!!オラたちは食中毒も心配されて、保健所につれていかれるダス!!いつかまた戻ってくるダスよ〜!!! じろうまる』
と、書かれていた。。。。
ゴーはトイレットペーパーを握り潰す。。。
「ちっくしょーーー!!オレ、さびしいじゃねーか!!!せっかくここまで来たのによーーーー!!」
ゴーはトボトボと鷹羽山をくだり始めた。。。
マグナムをポケットから取り出す。。。
「お前だけが味方だぜ。。。マグナム。。。オレはこんな主人公でいいのかーーーー!!??」
ゴーはうおおおおぉぉぉぉ!!と叫んだ!!!
バラバラバラバラバラ・・・・・・
上空が暗くなり、旋風が巻き起こった!!!
ゴーは砂埃が目に入り苦しむ!!
「いてっ・・・なんなんだよぉ〜・・・」
涙が出て、目のゴミが取れた。。。
上をみるとヘリが飛んでいる。。。
綱ハシゴが落ちてきた!!!
ヘリから下を見た人物は言った。。。
「やぁ!ゴー君!やっと見つけたよ〜!!」
ミハエルだっ!!!
ゴーは嬉しくなりミハエルに手を振る!!!
「ミハエルーーーー!!オレを探してたってことは、アレか!!??アレなのかーーー???」
ゴーは人から言ってもらいたかった。
誕生日おめでとう!
ハッピーバースデー♪
プレゼントあげるーー!!
などの言葉を!!自分から言ったのでは意味がない!!!
ミハエルはゴー君を上に手招きする。
「アレって・・・アレ?とりあえず、ハシゴ昇ってきてよーーーー!!」
ミハエルがヘリから叫んだ!!
「よーし!!かっとんで行くぜ!!うおおおおぉぉぉぉっ!!!!!」
ゴーはマッハでハシゴを駆け上った!!!!
ヘリにつくとミハエルがゴーに手を差し出す!
「さ、つかまって!ゴー君!!」
ミハエルがニコッと言った!
「サンキュー!!恩にきるぜ!!」
グッと手を握りヘリに登りきるゴー。
ミハエルはゴーをイスに座らせた。
「ゴー君!今日はキミのお誕生日だよね?おめでとう!!」
ミハエルが言った!!!!!
ゴーはメチャクチャ嬉しかった!!!
「ミハエル!!オレはその言葉を待っていたんだ!!お前いいヤツだな〜!!」
ゴーは手を差し出した。
何かくれる為にオレを探してたんだろなぁ〜♪
。。。
だが、一向に手は重くならない!!
ゴーがソローリと目を開けると・・・・
なんとミハエルも笑顔で手を差し出していた!!!!!
ミハエルも異変に気づき、目を開ける。。。
2人の間に神妙な空気が流れた。。。
「み・・・ミハエル?どういうつもりだ?今日はオレのハッピーバースデーだぞ!!??」
「知ってるよぉ〜!!だからこうしてキミの所にきたんじゃないか〜。キミから誘ってくれないなんてヒドイよ〜!!」
ミハエルはプリプリし始めた。。
オレから誘う・・・?何言ってやがんだ?・・・コイツ・・・
ゴーは果てしなく困った。。。
「お・・・オレの誕生日なんだから、お前がオレにプレゼントしたり、おごったりするのがフツーだろ!!??ボケるのもいい加減にしろよなーーーー!!」
「ゴー君の誕生日だからキミがもてなすのが普通でしょ?招待状もくれないなんてボク、悲しいよ・・・友達だと思っていたのに〜・・・」
「はぁ〜!?オレが主役なんだから、もてなすのはそっちだろ!?なんかくれよ!!」
「ゴー君が回りに感謝を伝える日じゃないか〜!人をもてなすのが誕生日だよ!!?」
「いーや!人にもてなされるのが誕生日だ!!!」
う〜・・・と2人はニラミあった。。。
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