☆レツゴ小説☆


□花火と夏の思い出。それは永遠
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花火と夏の思い出。それは永遠












「ハナビ大会?」









ゴー君に突然話かけられたミハエルは、思わず聞き返した。










「そ!今日の夜7時から土手でやるんだ!!すっげーーキレイなんだぜーー!!屋台もいっぱい出るんだ!!とーちゃんとかーちゃんが場所取ってくれてるから、お前もこいよ!!」









ゴー君が満面の笑みで言った!!









「いいの?せっかくの家族団欒、邪魔しちゃわないかなぁ〜?」









ミハエルは心配した。









できる事なら・・・ゴー君と一緒に遊びたいケドさ・・・









ここ最近レース続きで、家族と過ごす時間が少ないんだろうな・・・とミハエルは懸念したのだ・・・











「遠慮すんなよ!!他のチームのレーサーも色々誘ってんだ!!アイゼンヴォルフも皆で来いよ!!大勢で楽しもうぜ!!!
土屋博士も張り切って場所取りしてるから、いっぱい来てもヨユーだぜ!!」










ゴー君がウインクしながらミハエルに言った!!!










大勢か・・・









・・・なぁ〜んだ・・・










ボクだけ誘ってくれたワケじゃ無かったんだね・・・・泣









ミハエルは顔には出さずに、心の中でガッカリした。。。









ゴー君ともっと仲良くなれるチャンスだと思ったのに。。。









まぁでも。。。皆行くのなら、行かせてもらおうかな。。。









ゴー君とちょっとでも一緒にいたいしね♪










ミハエルはゴーに好意を持っているが、ゴーには伝えていなかった。。。









いいライバルで友達。。。









この関係を崩すのが怖かった。。。









人生で初めて出会ったドキドキワクワクする人。。。









それがゴー君だ。











ミハエルにとってゴー君は唯一無二の存在だ。









簡単にキモチを伝えて、友達でさえ居られなくなるのがイヤだった。。。









そうなるくらいなら、今のままでいい。。。









ゴー君の隣で話せるだけで満足だ。。。









そう自分に言い聞かせていた。。。










「それじゃあ、お言葉に甘えて行かせてもらおうかな!!楽しみにしてるよ!!」









ミハエルは笑顔で返事を返す。









「ああ!じゃ、オレ他のヤツら誘ってくるから夜にまた、会おうなーーー!!絶対来いよーーー!!」











ゴー君は走って、近くに居たロッソストラーダを誘いに行ってしまった。。。












ゴー君とカルロが話している。。。









ミハエルはその光景を見て、すぐ顔をそらした。









ヤキモチを焼いている自分に嫌気がさして。。。









ゴー君はみんなと仲がいい。。。









みんなから人気がある。。。










自分だけに特別優しいワケじゃないんだ。。。









ミハエルから見ると、特にカルロとゴー君は仲が良さそうに見えた。。。









あのカルロが、ゴー君だけには心を開いているように見える。。。











口ではゴー君をカラかっているけど・・・カルロの気持ちはゴー君に傾きつつあるように感じた。。。









ブレットも、エッジも、ハマーDも。。。









ニエミネンやホワァン・ルキノだってそうだ!!!









ゴー君を意識している・・・!!










ゴー君は皆を虜にしてしまう、魅力溢れる存在なんだ。。。










ボクだけのゴー君にはなりえない。。。










ミハエルはゴーとカルロに背を向け、そこから逃げるように離れた。









ーーーー













アイゼンヴォルフのミーティングルームに入ると、シュミット・エーリッヒ・アドルフ・ヘスラーがコソコソと床に新聞紙を敷いて、何かをしていた。。。









「ねぇ・・・4人とも、何をしているの?」









ミハエルが4人に聞くと、シュミットが慌てて背中に何かを隠した!!!










「りっリーダー!!いっい・・・居たのですか!?あまり驚かさないでくださいっ!!手元が狂うじゃないですか!!」









シュミットがあたふたと言った。。。









ミハエルは隠された背中の物が気になる。。。









「?・・・・・・何か隠してる?ボク、すっっごく気になるんだけど・・・」









ミハエルは怪しんでシュミットの後ろに回りこむ!









だが、シュミットもサササッと動き、決して後ろを見せようとしない!!!









「・・・何なの?アイゼンヴォルフ、リーダーのボクの命令でも見せてくれないの・・・?」









ミハエルは落ち込んだ。。。









秘密ごとなんて・・・イヤだな・・・









仲間はずれのようで気持ちいいものではない。。。









エーリッヒがショボーンとしてしまったミハエルに急いで言った!!









「ミハエル!実は・・・さっきブレットに花火大会に誘われたんです。それで、手土産に花火を作って、打ち上げようと思いまして・・・作ってみていたんですよ!!」









エーリッヒが、丸い茶色い物体をミハエルに見せた!!!









「・・・花火大会!ブレットもゴー君に誘われたのかなぁ?・・・でも、ちょうどよかった。4人とも、行く気満々じゃない!!花火を作るなんて、最高のプレゼントだね♪面白いよ!!」









ミハエルはエーリッヒの手にある花火を見て、微笑んだ。









シュミットの背中の花火も同じ物なのだろう。。。









ミハエルは秘密ゴトが無くなってスッキリした♪









ミハエルも4人に混ざり、花火を作る。









火薬をもさもさ詰めていく。。。









ゴー君に少しでも、喜んでもらえたらいいな・・・と気持ちを込めて花火の火薬をツメツメした。。。









シュミットはミハエルが来たので、背中の花火の製作を中断し、他の花火を作り始める。。。









「ブレットに最高の芸術をみせてくれるっ!!はははははっ!!!」









シュミットが笑いながら熱く叫んだ!!









5人は黙々と花火を作った。。。(※キケンですのでマネしてはイケマセン★)









ーーーーーーー









「・・・できたぁ!!打ち上げるのが楽しみだなぁ〜♪」









ミハエルは自分で作った花火を両手に抱えて、満足そうに見つめた!









打ち上げてみないと、完成度がわからないが、ソレがまたドキドキする。









シュミット達も1人一個、花火を作り終わった。









「そろそろ花火大会に出向きましょうか。楽しみですね!!」









エーリッヒが花火を転がしながら言った。









「そうだね!出発しようか!」









ミハエル達5人は、花火大会の行われる風鈴町の土手に向かった。









川の近くの土手には、すでにたくさんの人が居て、ザワザワと賑わっていた!!!









「すごい人だな・・・。おお!フランクフルトの屋台があるぞ!私の故郷の味だ!!後で頂くことにしよう!」









立ち並ぶ屋台を見て、シュミットは言った。彼はフランクフルト出身だった。。。









「しかし・・・こう人がいっぱいいては、WGP選手達がドコに集まっているのかわかりませんね・・・」









ヘスラーがキョロキョロしながら言った。










「う〜ん・・・そうだね。困ったなぁ・・・」









ミハエルもお手上げだった。









こんなに人でごったがえすなんて・・・考えてなかったよぉ・・・










人ごみはニガテだなぁ。。。









5人は橋の上で、ドコに行けばいいのか分からず固まっていた。。。









「おーーーーーい!!ミハエルーーー!!こっちだこっちーーーー!!!」









人ゴミの中から、自分を呼ぶ声が聞えたような気がした。。。









ゴー君の声みたいだったけど。。。









ミハエルは声がした方向を見るが、姿は確認できない。。。









気のせいか。。。









ミハエルが探すのを諦めて、背を向けると手首をイキナリつかまれた!!









「気づけよミハエル!!さっきから呼んでんじゃねーーーか!!」









日本の着物?姿のゴー君だった!!









小さくて見えなかった;


ゴー君にはそんなヒドイこと言えない。。。









「ビックリしたよ〜!ゴー君!でも、助かった〜。ドコに行けばいいのかわからなくて困っていたんだぁ!それにしても、その服かっこいいね〜!似合ってるよ!」









ミハエルがアハハ〜と笑いながら言った。









「甚平ってんだぜ!この服
!!なかなかイケてんだろーーー?お前ら遅いから、迷ってんだろうと思って、向かえに来てやったんだぜーーー!?オレにちゃんと着いてこいよなーーー!!かっとばすぜーーー!!!」









ゴー君は人ごみをすり抜けるように走り出した!!!!!









5人も花火玉を抱えながら、必死に後を追う。。。









ゴー君は上手に人ゴミを掻き分けて進んで行くが、アイゼンヴォルフの5人は苦戦した!!









アドルフが人とぶつかり、手に持っていた花火玉を地面に落とし、火薬をばらまいてしまう!!!!









バラバラバラッ!!!!!









「あーーーーーっ!!オレの愛がつまった花火がぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」









アドルフがショックを受けて立ち尽くす。。。








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