long novel
□一週間の恋人
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三日目
【side:朱】
目が覚めると隣に人がいて正直焦った。
少し冷静に考えて思いだす。
そう言えば昨日色葉が泊まっていったのか。と。
同時に夜の出来事を思い出して頭を抱える。
俺は面倒事に巻き込まれるのが嫌いだ。
だが、どうにもこいつの事は放っておくことが出来ないでいる。
危なっかしいところが気になるのか…
時折一人になりたがるところが気になるのか…
全てを一人で背負いこむところが気になるのか…
どこをどう取ったって面倒事には変わりねぇ。
そんな面倒事を目の届くところに置いておきてぇと思うのは、いったいこいつの何が気になるのか…。
「……」
ガラじゃねぇ…。
そう一言でまとめて、少し自嘲しながら風呂に向かった。
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