サスナル部屋

□メリーリクエスト
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12月24日聖なる夜…   
この特別な日を、ただ一人あの人と共に過ごすために、アカデミー中の女の子達は必死だった。

「サスケ君…12月24日に会」
「サぁス〜ケぇ♪」

「邪魔すんな鳴門ぉおおおっ!!」

「…ぐはっ」

「ふんっ。覚えてなさいよ!」
「さ…さすけぇ」

「何やってんだ。ウスラトンカチ」

その言葉とは裏腹に、サスケの顔は優しさに包まれていた。
床に座り込んでいる鳴門を抱き締めながら立たせてやる。
普段なら「恥ずかしいから嫌〜」とかなんとか喚いて、アカデミーでは、話し掛けさせてくれない鳴門が、自ら会いに来たとあって、サスケはいたく上機嫌であった。

「サスケぇ、サンタなんていないよなっ?!」

「…サンタ?」

「だってさ、俺ってば今までプレゼントなんてもらったことないもん!でもイノとかサクラちゃんが、それはあんたがいい子にしてなかったからよ〜。本当はいるんだから!って。」

ここで補足しておきたい、サクラやイノはサンタクロースがいないことなど分かり切っているのだ。こんなことを鳴門に吹き込んだのは…サスナルを愛するが故。
つまり,これを聞いたサスケが行動に出て、可愛い鳴門が見られるのを期待しているのだ。

(なるほど…サクラとイノに感謝しねぇとな)

勘のいいサスケはさっそく何か思いついたようで…

「鳴門、サンタクロースはいるぜ。今年こそ貰えるようにいい子にしてなきゃな」
「ホントに?!俺、頑張っていい子でいるってば!」

サスケを信頼しきっている可愛い子狐は、サンタがいると信じ、目を輝かせて誓うのだった。
それからというもの、鳴門は、ものすごくわかりやすいくらいにいい子になり、サスケは12月24日が楽しみでならなかった。
サスケは、入念に準備をすすめ、ついに23日を迎えたのである。

アカデミーから家まで送り「いい子にしてろよ」と念押しすれば,素直にうなずく鳴門がいた。


そして夜…
窓に写る漆黒の影。
日付が変る時刻にいよいよサスケサンタの計画が始まる。

そっと中に忍び込み、ベットへ進めば、そこには大きな赤色の靴下。
中に手を差し入れれば、プレゼントのリクエストが書かれたカードが確かに。

「一楽のラーメンが死ぬほど食べたい」

「やっぱりな」

笑いながら準備していたカップラーメンを靴下に入れていく。
とりあえずプレゼントを無事届け終えてホッと一息…
しかし、次の瞬間!
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