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□届かない想いは
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君が大切だった
君に笑って欲しかった
君に幸せになって欲しかった
もう、叶わないけど
「ルルーシュ、シャーリー！」
俺達に駆け寄ってくる陰が一つ。たぶん、スザク。
「……シャーリー？」
目の前にいる人が誰かはうまく考えられない。
ただ、その手が彼女に触れようとしたのは判った。
「触るなっ！」
身を捩って、その手を回避する。
「もう、誰も触れるな……」
もう、誰も彼女を傷つけるな
人の死は呆気ない
燃やされて、灰になって
誰かが死んでも、世界は変わらない
無情に進んでいく
「解っていた事なのにな……」
それが、痛い
これが恋なのかは分からない
ただ、彼女が大切で
その笑顔に癒されて
その笑顔を守りたかった
それを奪った奴がいる事が、こんなにも憎らしい
「ロロ、お前が……」
お前が、シャーリーを
知ってしまった
俺からあの子を奪った存在を
こいつが、あの子を
「お前の……、っ!?」
この光景を、俺は知っている
神根島で
俺は、向こうに居て
俺が今居る場所には……
『お前の存在が間違っていたんだ！』
此処には、スザクが居て
「……ぁ…」
俺は、同じ事をするのか
ロロを拒絶して
だが、許せるか？
俺から大切な人を奪っていく『あいつら』を
許すな許すな許すな許すな許すな許すなゆるすな許すな許すな赦すな許すな許すな許すな許すな許すなユルすなゆるスなゆるすなゆるすなユるすなゆるすなゆるすナ許すなゆるすなユルスナゆるすナユるすなユるすなゆルすなゆるすな……
ソ レ デ モ オ レ ハ
「うああアあああああァァああああぁぁああァああアああアアアぁアアああァァぁァあああァぁぁァあァァあぁあァァあアアあアあアぁぁアぁぁぁあああアああァあああアアああああアアアあアあああああアあああ…………」
「王の力は、お前を孤独にする。」
お前は、この孤独に耐えられるのか？
そしてロロ、それはお前も同じ事だ
ルルーシュがお前を殺さなくても、お前とルルーシュの溝は埋まらない
スザクとルルーシュの溝が
もう、決して埋まらないのと同じように……
「それでも、人は他者を求めずにはいられない。」
支えを失った人は、どこへ行くというのか
届かない想いは、どこへ行くというのか
シャーリー、君ハ今何処ニイル？
暗クテ、君ヲ探セナイ
―終―
→後書き