落花流水 〜過去篇・壱 遭逢の時〜 

□*第拾壱幕* 八つ当たり
2ページ/2ページ


【高杉side】


「…」


(『近づくな』も何も、あのチビから抱きついてきただけだろ?
…完全にとばっちりじゃねェか)


ゴロン


床に仰向けに寝転ぶ高杉。


「…高杉」


桂が部屋に入ってきた。


「今、銀時とすれ違ったが、また喧嘩でもしたか?
なんか睨まれたぞ」


「喧嘩?違ェよ。『八つ当たり』だよ」


「なんだ、それ」


「悠凜だよ、悠凜」


「…ああ、そうゆうことか。お前、からかったんだろ?」


「別に…、ただ好きなのかって聞いただけだ」


「お前、そんなの聞かなくても、
銀時の様子を見ていればわかるだろ」


「フン」


ゴロンと横を向く高杉。


「悠凜には近づくなってよ」


「近づくも何も、あれは悠凜の方から…」


「それも気に食わねェんだろうよ。
だから、てめェも気をつけろよ」


「気をつけろと言われても…」


「あ〜面倒臭ェな…あんなチビに興味ねェっての」


溜息をつく高杉だった。



『*第拾弐幕* 誕生日』へ・・・



次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ